『EXIT THROUGH THE GIFT SHOP』は大好きなアーティストの一人BANKSYの初ドキュメンタリー映画で、去年L.Aでこの映画のフライヤーを発見し、でも公開前で見られず気になっていたもの。
ご存知ない方のために、BANKSYはステンシルをメインに、社会を風刺した作品を多く作るグラフィティーアーティスト。動物園に忍び込んで、ペンギンの檻に『もう魚食べるの飽きたんだけど!』とペイントしたり、街中でネズミがイタズラしまくっている絵をあちこちに書いたり、hiphopで有名なWILDSTYLEのロゴを牛に直接(!)ペイントしたり、
パレスチナに人々の平和を奪う"アパルトヘイトウォール”と呼ばれる壁があるのですが、そこに女の子が風船につかまって壁を超えようとしているステンシルを書いたり、などなどです。
シンプソンズのオープニングアニメを担当した際には、まさにシンプソンズのグッズなどが作られているアジアで、人々が劣悪な環境で働かされていることを批判したものなどもあります。その映像は
ココで見れます。よくOKが出たなーと思うくらい、かなりシュール!
以前ロンドンにいた時にbricklaneの93feetというクラブで彼がフライヤーを書いたイベントに行った事があるのですが、その時はソフトクリームにダイナマイトが刺さっている絵で、上記の本にも載っていました。(そのパーティー自体は普通のクラブイベントに、海外で良く見るアイス売りの車でミニソフトクリームを配ってくれるという平和なパーティでした。)
様々な伝説もあり、ストリートにこだわるため、NIKEなど名だたる企業に大金を積まれてもNOとあっさり断ったとか、
自分の作品をNYのMoMA、ロンドンのTATE や大英博物館に作品解説まで付け、誰にも気づかれずに勝手に展示した、とか
パリス・ヒルトンのCDが発売された時は、フェイクアルバムをまたまた勝手に制作し、Why am I Famous?(何で私は有名なの?)という曲まで作ってHMVなどに500枚を置いたため間違えて購入した人もいて、実際破格のプレミアがついた、などなど。
最近ではケイト・モスの自宅から盗まれた物は約1千万円の価値のBANKSYの絵だったという話や、
今年の2月に上記の映画でアカデミー賞にノミネートされた際に、変装OKなら出席すると言ったところ却下され、本当に出席しなかった、など。
。何をしでかすのが分からないBANKSYは今後も目が離せないアーティストの一人です。